クロスボーダー契約

企業文化が全く異なる外国企業同士の紛争では、「問題が起きればその時にトップ同士が胸襟を開いて話し合えば解決する」という伝統的な方程式は通用しません。国境を越えた紛争解決は、訴訟にせよ国際仲裁にせよ国内訴訟とは比較にならない多額のコストがかかります。また、ディスカヴァリー制度が適用される国や弁護士報酬の敗訴者負担主義を採用する法制の国の裁判所の管轄が合意されている場合は、このような裁判に伴うリスクはさらに増大します。もし不幸にして紛争が起きた場合、自社の利益を守ってくれるのは昔締結した契約だけです。異文化間の交渉で揉まれて育った契約文化では、将来発生することがあり得る紛争パターンをあらかじめ想定してそれぞれの場合の解決内容・方式をあらかじめ合意し、将来紛争が発生すれば該当する条項を粛々と適用することで解決する、という明快なコンセプトで成り立っています。したがって紛争が起きるのは将来の時点であっても、その勝敗を決する大半の要素は契約にサインした時点で既に決まっていると言って過言ではありません。

そして外国企業との契約締結に際しては、契約の種類に応じて国内企業どうしの場合とはちがった留意点が数多く存在します。例えば、日本における就業規則はわが国独特の制度で、類似のものを欧米子会社に移植しようという試みは予想外の法的効果を与えられてたいへん危険な場合がありますし、欧州における代理店保護法制のように、当事者の予想しない義務が契約終了時に発生する場合もあります。

シティユーワ法律事務所はM&A、合弁、各種ライセンス、流通、労務・入管等あらゆる分野における国際法務の場面で蓄積した経験に基づき、多面的にクライアントをサポートします。

この分野のトピックス

  • 2009年05月11日 田中幹夫弁護士が「日経ビジネス」(日経BP社)5月11日号に「欧州流通法」と題する記事を執筆しました。

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