知的財産権グループ 技術開発型ベンチャー・小規模企業に対する特許戦略アドバイス

1. サービスの内容

有望な技術を開発し、事業化しようとするベンチャー・小規模企業(以下、「ベンチャー企業」といいます。)は、開発した技術を特許権によって保護しておくことが必要です。当事務所では特許出願業務自体は扱いませんが、特許訴訟に精通した弁護士の立場から、ベンチャー企業にとって最適の特許出願ができるように、特許戦略のアドバイスを行ないます。たとえ特許を取得していても、実際に権利行使をしようとするとうまくいかないことが多々あります。特許訴訟を始めた後になって、特許の出願の仕方に問題があったことが分かっても手遅れです。また、特許出願費用の負担について大きな制約のあるベンチャー企業にとっては、最少の費用で最大の効果を挙げられる出願を行なうことが必要です。我々は、特許訴訟を数多く扱ってきた経験に基づいて、実際にそのベンチャー企業の特許出願を扱う弁理士と協力して、権利行使の点から見て最適の特許出願ができるように支援をします。

具体的には、新しい技術開発の成功が見込まれるようになったら、なるべく早い時点で相談をしてください。技術の内容と、どのような事業を立ち上げようとするのか、どのような市場になるのかの説明をうかがって、有効な特許権の確保のために何をすればよいかベンチャー企業の経営者と一緒に考えます。担当・コンタクト先は弁護士尾崎英男です。

2. 我々が技術開発型ベンチャー企業を支援する理由

(1)ベンチャー企業の成功が日本の経済発展に不可欠であること

少子高齢化社会の到来が不可避である我が国にとって、今後経済発展できるための条件がイノベーション(技術革新)にあることは衆目の一致するところです。しかし、それをどのようにして実現するかについてはあまり確信を持って語る人がいないようです。

これまでの我が国のイノベーションは電機産業や自動車産業に見られるように大企業を中心として行なわれてきました。しかし、大企業によるイノベーションだけでは限界があります。なぜならば、大企業は市場規模の小さい事業には目が向かないし、大きなリスクのある技術開発を躊躇する傾向があるからです。リスクの大きな技術開発や、ニッチ市場の開拓はベンチャー企業によって可能となります。しかし、我が国ではベンチャー企業の重要性が語られながらも、その成功事例が非常に少ないのが実情です。

アメリカでは、スタンフォード大学やMITの卒業生の中の最も優秀な人たちがベンチャー企業を指向し、その次のクラスの学生が大企業に就職するといわれていますが、そのような社会はいかにも将来性がありそうです。我が国がそのような社会になるためには、偏差値重視の受験教育から脱却し、横並び意識ではなく、オリジナリティを強く求める若者の育成が必要です。イチローや石川遼のような若者が、技術開発型ベンチャー企業の世界にも次々と現れるような社会にしていくことが必要です。

この点で、我が国が中央集権的社会体制から脱却することが重要であると思います。経済活動において個人の多様な創造的能力を発揮することができる社会は、多様なローカル色を有した地方分権国家ではないかと思います。アメリカやドイツのような連邦国家は各州がそれぞれのオリジナリティを競い合う社会体制であり、社会制度と個人のオリジナリティの発揮が整合する社会といえます。我が国も今後ベンチャー企業の思想と整合する社会制度体制に変革され、ベンチャー企業が発展する社会制度的基盤ができると期待されます。

(2)技術開発型ベンチャー企業の成功には特許制度が不可欠であること

技術開発型のベンチャー企業が成功するためには特許の活用が不可欠です。ベンチャー企業が技術開発の成果に基づいて事業化に成功し、新しい市場を開拓すると、その技術を模倣した後発参入者が現れて、ベンチャー企業は市場から押し出される結果となってしまいます。資力の乏しいベンチャー企業は大企業の後発参入によって、ひとたまりもなく潰されてしまいます。しかし、特許権が有効に活用されれば、ベンチャー企業は大企業の後発参入に対して、自らが開拓した市場を守ることができます。実際のところ、ベンチャー企業が大企業に勝てる手段は特許権しかないといえます。

アメリカでは、昔から、技術革新を行ったベンチャー企業が、それまでの大企業に代わって新しい大企業に成長するという世代交代を絶えず繰り返しています。マイクロソフトやグーグル、インテル、アップルなども、何年か前にベンチャー企業として生まれた新しい企業です。他者よりも早く革新的な技術を開発した企業は強力な特許権を得ることができるために、既存の大企業はベンチャー企業の新しい市場に参入することができないのです。

特許制度は、成功したベンチャー企業が大企業に成長するためには不可欠の制度で、また、大企業にまで成長しなくても、自らが開拓したニッチ市場を後発参入者から守るために必要な制度です。

ベンチャー企業が我が国の経済の発展に寄与するようになるためには、ベンチャー企業の成功例が多く生まれることが必要です。ベンチャー企業の世界にイチローや石川遼のような、自分の頭でしっかり物事を考えるベンチャー企業家が現れ、成功すると、偏差値重視の受験勉強の無意味さがわかり、若者が自然科学を勉強する意欲を持ち、さらに新たなベンチャー企業による技術革新が進展する、良いサイクルが生まれることになります。

したがって、ベンチャー企業が成功すること、そのために特許制度を有効に活用できることは、我が国の経済成長にとって重要な意味を持つものです。しかし、特許を出願しさえすれば特許制度を有効に活用できる、という単純なものではありません。特許法は、特許権者だけでなく、特許によって経済活動を制約される第三者の利益にも配慮した制度で、特許権者と第三者の利害を調整する仕組みになっていますから、法律にのっとって特許制度を正しく活用することが必要です。そのためには、ベンチャー企業は特許制度の実務に通じたプロフェッショナルの支援を受ける必要があるのです。アメリカには2-3万人の特許を専門とする特許弁護士がおり、多くの特許弁護士がベンチャー企業を支援しています。また、アメリカの特許裁判制度が権利者の権利実現のための強力な制度であることも、ベンチャー企業の保護に大きな役割を果たしています。

我々は、特許裁判を専門とする弁護士として、日本のベンチャー企業を支援し、それによって微力ながら我が国の経済の発展に貢献したいと考えるものです。

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