デットエクイティスワップ(DES)
法律用語集

デットエクイティスワップ(DES)

読み方
でっとえくいてぃすわっぷ
業務分野

デット・エクイティ・スワップ(Debt Equity Swap)の略称であり、企業の債務を資本に交換することをいう。経営状態が悪化している企業の事業再建支援の一環として、金融機関が有する貸付金を株式に振り替えることにより、当該企業のバランスシートを改善させるために利用される手法である。例えば、借入金が10億円あり、6億円の債務超過に陥っている企業について、借入金のうち6億円を株式に振り替えることにより、債務超過状態を解消することが可能となる。債務者にとっては、有利子負債の削減により財務内容の改善が図れるなどのメリットがあるとともに、債権者にとっては、単なる債権放棄に比べて、将来的な株式譲渡によるキャピタルゲインを得られるなどのメリットがある。

なお、平成18年税制改正により、適格現物出資の場合を除き、債権の「券面額」と「時価」との差額を債務消滅益として認識することが必要とされた一方、会社更生、民事再生等の法的整理手続においてDESを行った場合、DESにより発生する債務消滅益の額を期限切れ欠損金と相殺することが可能となった。

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